コンピューターを様々な角度から見てみよう

「なるほどわかったコンピューターとプログラミング」は、大きな絵本のような、図鑑のような、そんな書籍です。
重量感がありますが、なんと16ページしかありません。しかし、ひとたびページを開いてみると、びっくりするのはその情報量の多さ!
コミカルなイラスト中心の解説と、全ページにわたってちりばめられている119か所のめくれる仕掛けが、奥深いコンピューターとプログラミングの世界に読者を連れて行ってくれます。

掲載されている内容は、目次に集約されています。
・コンピューターって?
・プログラミングって?
・中はどうなってるの?
・コンピューターはどう考えるの?
・命令を出す
・コンピューター言語
・いいプログラムを作るには
・インターネットを使おう
・コンピューターの歴史

まず最初は、デスクトップ、ノートパソコン、タブレットやスマートフォンといった、身近なコンピューターの種類の説明からこの本は始まります。
さらに、ノートパソコンを分解してみるような仕掛けで中身の部品とその働きを見てみたり、二進法や文字コード表を使ったコンピューター式の考え方を体験する暗号クイズに挑戦してみたりしながら、外から中からコンピューターとプログラミングに関する理解を深めていきます。

実際にコンピューターを動かすことも体験できる

本書には、読者がプログラミングを体験できるコーナーもあります。
ScratchというWEBブラウザだけで動かせるプログラミング言語を使って、本で説明されている通りにブロックを並べていくと、ネコのキャラクターがマウスを追いかけるというゲームを作ることができます。
何通りかある方法それぞれの長所短所を理解して、最もはやく、最高の結果を出す方法を選択する「最適化」が必要であることや、他の人が作ったプログラムを公開されたライブラリから持ってきて使うこともできるなど、よりよいプログラムを作るための工夫の仕方についても言及しています。

それぞれの子の興味関心に合わせてコンピューターと仲良くなれる本

本書の範囲は、プログラミングの体験だけにとどまりません。
普段使っているインターネットの仕組みや、計算機やコンピューターの歴史まで広がっています。骨に印を彫って数を数えて記録していた5万年以上前からスマートウォッチの登場までがつながる歴史のページはそのスケールの壮大さに驚きます。
細かな用語と部品の説明、コンピューターやプログラミングの仕組み、歴史の解説など、豊富な情報量に圧倒されてしまいそうですが、全てのページを理解することを目指す必要はありません。
本書との出合いによって、日常生活の周りにあるコンピューターの存在に気がつき、部品やプログラミング、人間とコンピューターの歴史など人それぞれの興味関心でコンピューターをより身近に感じて仲良くなることができるのです。
この本は、いきなり「プログラミング」という具体的な方法ではなく、「コンピューターの世界にも自分なりの楽しみ方、親しみ方があるかな?」と探しにいくのに最適です。
図書館やご家庭の本棚で、動物・魚・鳥・虫などの図鑑と一緒に本書が並んでいたら……? ふと手に取ってスムーズにコンピューターの世界の入り口に立つ子ども達が増えていくのが目に浮かびます。

出版社 ひさかたチャイルド
著者 ロージー・ディキンズ (著), 阿部 和広 (監修), ショー・ニールセン (イラスト), 福本 友美子 (翻訳)
発売日 2017/2/22
ISBN 9784865490886
価格 1,944円(本体1,800円+税)
仕様 29×23cm

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